蘇鉄

なお、記事内にリンクが貼ってあってもアフィリエイトではない(なぜなら、アフィリエイトを理解していないため)。

「妖怪〈何を見ても嫉妬してしまう〉」が出る

何を見ても嫉妬してしまう……。
内心で嫉妬してはいけないわけではないんだけど、嫉妬してるということは何かが満たされていないわけで、そしてその「満たされていない」と思っているものを満たすことが嫉妬の解決になるとも限らない状態であって……。
…………。
感情も自分の図体も途方に暮れて持て余している。

 

今日の嫉妬:仕事でステップアップした上に昇給できて羨ましい、頭脳や論理的思考を認められていて羨ましい、繁体字の本読めて羨ましい、流行と早い情報にキャッチアップできて羨ましい、絵がうまくて羨ましい、部屋を綺麗に整頓できて羨ましい、賢くて羨ましい、料理がてきぱきできて羨ましい、他人の飲酒ペースに合わせて生活しなくてよくて羨ましい、しもべみたいなコミュニケーションをしない勇気が羨ましい、説明がうまくて羨ましい、やるべきことをやれる意思の強さが羨ましい、フットワークが軽くて羨ましい、自分の身体の手入れができていて羨ましい、たくさん本を読めて羨ましい、歩くのが早くて羨ましい

 

なんか自分自身の望みが無くなっていてすごい。無力感だ。足の爪先からつむじのぴよぴよ髪の毛まですべて妬心に浸されてコントロールを失っている。自分を惨めで憐れみたいと思っているわけじゃないのに、気が付くとそうする流れにはまっていて、いつの間にか深い淵にいる。依存している。

川遊びをする時に何度も見た、流れが曲がりぐっと水深の深くなる淵の、淀んでいるわけではないのにあたかもそこで水がおとなしく留まっているかのような、あのじっとした水の塊。今振り返ってみるとあれは怖かったのだなと思うけれど、はたして私は今そんなところに沈んでいるのだろうか。淵の中に潜っていると、流されるという感覚は無くて、ただ上下左右なく塊の中に包まれてしまう。でも本当は今の自分が纏っているのはあの時の澄んだ山の水ではなくて、もっと悪いものだと分かっているのに。